何だか怠けていたらすっかり間があいてしまいました。
ラミネート床の第2回です。
そもそも「ラミネート」ってのが何だか分かりにくいですね。
イメージとしては日本で一般的に「フローリング」といわれるものです。
英語では「床」以上の意味ではないですが、日本語では畳敷き、タイル貼り、リノリウムなどと対比して板張りの「ような」床をさして使われていると思います。
ただ実際、木のように見える床も今時は本物の木では無い確率はかなり高いです。
その正体が「ラミネート」です。
本物の木の床はアメリカでは特に"hardwood floor"と呼ばれます。
もちろんホンモノなんだから良いに決まっています。
でも何が良いのでしょう?
確かに本物の木の風合いはイミテーションに比べればぐっとリッチな感覚ですが、本物の木は気温や湿度による伸縮が大きく、また表面の手入れも結構大変です。
そこで見た目を限りなく木に近付けつつ手入れを楽にしたのが「ラミネート」。
開発したのはスウェーデンのPergo。
今でも最大手のブランドです。
基本的にはMDF(木の粉を接着剤で圧縮して固めた素材)などでできたベースの板の上に木目を印刷し、その上に酸化アルミ(アルミナ)を混ぜて耐摩耗性を強化した仕上げをした板状の部材です。
板の端が噛み合わさる構造になっていて連結しながら敷き詰めて行くと、部屋全体を覆う一枚の板になります。
下の床に対しては固定せずに壁との間に少し隙間を残して温度による収縮ができるようにしておきます。
壁の端は少し隙間を持たせてモールディングで隠します。
下の床との間には衝撃を吸収させるために薄い発泡伊スチロールのシートを敷きます。
通常は床の段差が小さければスチロールシートを敷くだけで対応できますが、うちはコンクリの段差が大きい事と、下の地面との間に若干段差を付けて日本の玄関風にしたかったので、まずベースの床を作る事にしました。
床の高さはラミネートも含めて2インチ(5センチ)程度を想定。
寝かせた2x4と2x2(高さ3.5センチ程度)の上に3/4インチ(2センチ弱)のベニヤを貼る事にしました。
この上にスチロールシートを敷いてからラミネートを敷きます。
ラミネート自体はいろいろ物色した末にIKEAのを選択。
そもそも木で下地を作るので厚みがあったり、クッションが張り付いてる値段の高めの奴は不要。
家の他の床と色調が近いもので手頃な値段のものを購入しました。
スチロールのシートも一緒に購入、木材は近所のHome Depot。
10畳分くらいのベニヤを運ぶのは大変な腕力仕事でした。
最初に床に防湿シートを敷きます。
コンクリの土台(Slab)は湿気を通しますので、木の構造物には湿気があがってこないようにする必要があります。
写真のようにフィルムを敷き詰め、床板を載せるための枠を組み始めました。
積み重なっている箱がラミネート。
奥の方の白いのが発泡スチロールのシートです。
枠は目の字状に組んで、地面の段差は50cm置きくらいに楔を互い違いに差し込み、接着する事で吸収します。
そこでふと気づいたのがスチロールの防振シートはラミネートの直下だけではダメということ。
この下の床の構造もコンクリに対して固定されてはいないので上を歩くと浮いてカタカタと跳ねてしまいます。
なのでこの下のシートもスチロールの防振と防湿をかねた奴を追加。
何とか枠を組み上げました。
となんだかんだで長くなって来たので、続きは次回。
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