トイレの話が続いてしまって恐縮です。
つい先日、我が家でちょっとしたハプニングがあつた。
流している途中のトイレにトイレットペーパーホルダーの芯が落ちて、吸い込まれてしまった。
流すべきものは流れた後だったが、吸い込まれた異物自体が出てこない。
そして、水は流れるけれど完全に排水できない困った状態に陥ってしまった。
いそいでググって見たところ、何種類かの対策が見つかった。
まずはPlunger。
通常の詰まりにはこれは非常に有効。
流れのいまいちなアメリカの便器は詰まり易いので一家にひとつあったほうが良いと思う。
そもそもアメリカの便器が詰まり易いのはそんなにちゃんと設計されていないからで、便器の基本設計は何十年も前から変わっていないものもたくさんある。
それがEPAなどが環境保護の一環として1回あたりの排水量を規制したものだから、水量が足りなくて流れないことが頻繁に起きるようになってしまった。
そこで大手陶器メーカーはその問題を解決すべく流体力学のPhDを何人も雇って排水効率のよい便器を最近は設計させているのだとか。
確かにHome Depotには「ゴルフボールが半ダース流せる」などという意味不明の売り文句の書いてある最新鋭便器も売ってはいる。
ただ普段流したいものはボールではないわけで、実際の用途でどのくらい優れているかは不明。
まぁ、今回みたいに異物の時はそれで良いのかもしれないけど。
日本の便器メーカーは日本固有の食品を使って実験を行っているそうで、さすがの流れのよさだ。
でも日本には昔から「和式」というのがあって、これは構造的にすごく流れが悪い。
便器の性能もお金しだいの側面もある。
日本の洗浄便座一体型タンクレスの便器などは軽く20万円位する。
Home Depotの壁にかけて展示されている一番安い便器は100ドルしない。
ゴルフボール6個モデルだって500ドルもしない。
ここら辺に生活の細かいところへの日本人とアメリカ人の注意の払いかたとお金のかけ方の違いが見える気がする。
さて、一応流してしまえたので心置きなくPlungerも使えるのだが、水が流れるということは完全に詰まっていない、ということで、そういう時は圧力をかけても逃げてしまう。
次の手段は水圧ではなく、機械的に詰まりを排除することだ。
流しなどの排水のつまりにはSnake
やAuger
が使える。
ただ便器は他の排水口よりも下水からのガスの戻りを防ぐための曲がりがきつく、加えて排水口の入り口が陶器で通常見える場所なため、これらの道具では傷がついてしまうことがある。
ここでトイレ詰まりの最終兵器Closet Augerの登場だ。
これは上のSnakeなどよりリーチが短いが、便器の排水口の底に傷を付けないように排水口の少し曲がった中までとどくチューブに収まっている、トイレ詰まりの解消のための道具だ。
SnakeもこのAugerも、基本はただの金属のコイルだ。
コイルなので配水管に沿って曲がるし、押す力を伝えることもできる。
先端部は巻きの直系が少し広がっていて異物を押し出したり引っ掛けたりできるようになっている。
Closet Augerはチューブの先端は少し曲がっているので、排水口の中にうまく入るようなっている。
しばらく押し込んだ後、入りが悪くなったら後ろについているハンドルをコイルの巻き方向にまわすことで先端が更に深く排水溝に入っていく。
これで異物が押し出されたら詰まりは解消だ。
排水口に使ったものはChlorax Bleach(ハイター)などを使って殺菌した後、めったに登場しないことを願ってしまっておく。
SnakeもAugerも10-20ドルくらいしかしない。
正直自分でやる覚悟を決めればPlumberを呼ぶのは馬鹿らしい。
もちろんPlumberはプロなのでちゃんとした道具で間違えずにやってくれるだろうが、わざわざアポを取って来てもらうのもの面倒だし、ちょっと自分でやるのは不安でもインターネットで調べればいくらでもノウハウや体験談が出てくる。
自分でやらない方が不思議だ。
こうやってアメリカはDIY大国になって行ったのだな。
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